1. HOME
  2. TOPICS
  3. 授業紹介
  4. 舞台制作 Ⅰ

舞台制作 Ⅰ

夏休みに大学の集中講義で舞台制作 1 という授業があります。
照明や音響についてプロとして活躍されている二人の先生、照明の宇野敦子先生、音響の
青木タクヘイ先生から教えていただき、授業外では 1 年生のときにダンサーとして立った
舞台『1 年生 showcase』を上級生スタッフとして支えたりします。

授業内では 5 日間に渡り仕込みから音響と照明の実習に取り組みました。
ここでは実際に行ったこと、感想などを書き記していきます。

まず音響についてです。
私はこれまでスタッフとして音響を扱った経験がなく、普段は隣で仲間の操作を見ているだけでした。今回の実習では、マイクの話や会場内の無音はただの音が何もない状態ではないということ、舞台上と客席では少し音に差があること、音がどのような工程で作られ
ているのかを知ることができ、非常に新鮮でした。またケーブルの八の字巻きの方法も改めて教わり、自分の巻き方に捻りが足りなかったことに気づきました。今までケーブルがうまくまとまらなかった理由が理解でき、基本的な操作の大切さを実感しました。

次に照明についてです。
照明はこれまで学内でスタッフとして携わってきた経験もあり、ダンス・プロデュース研究部で開催されている機材 WS に毎回参加し、知っている内容も多くありました。しかし細かい部分が曖昧になっていたこともあり、5 日間の実習で基礎を復習しながら練習できたのは良い時間でした。特に操作卓の「記憶」や「修正」の操作は、これまで慌ててしまうことが多かったのですが、今回はたくさん時間があり、落ち着いて取り組むことができ理解が深まりました。また、繰り返し照明を担当してきたことで、「舞台上で何をどう見せたいのか」を自分なりにイメージできるようになってきたという実感を感じ、仲間にこうしたいならこれを使うといいのでは? と提案できたことに自分の成長を感じました。

さらに、技術以外の学びについてです。
この実習では、人への声のかけ方や伝え方について考える場面も多くありました。指示を出す際に「相手がどうしたらわかりやすく間違いが起きないか」を考えながら伝えるのは難しく、試行錯誤の連続でした。過去の失敗を思い出しつつ、できるだけ丁寧に伝えよう
と工夫したことは、自分にとって大きな経験になりました。

これにより全体を通して感じたことは、舞台制作は技術だけでなくチームワークによって成り立つということです。

音響も照明も、一人だけでは完成しません。仲間と協力しながら作業することの大切さを改めて感じました。今回学んだことを踊り手として、そして舞台を創る側の一員として、これからの活動にも生かしていきたいと思います。

文:早崎莉央(2年)

関連記事

Instagram でフォロー